ただ、ゆるゆると、つれづれと

ふつうの主婦がつぶやく感想ブログ

「大豆田とわ子」が伝えたかったことは、たった一つだったのかもしれない

◇大豆田とわ子と三人の元夫

www.ktv.jp

 

いや~面白かったですね~(語彙力w)

 

全話を通して、伊藤沙莉ちゃんのナレーションとともに
とわ子の日々をのぞき見させてもらったなというフシギな感覚でした

 

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「あなたは、あなたのままでいいんだよ」ということを
全話を通して伝えてくれたドラマ


その言葉は、簡単に言えるけど、
ちょっといやらしくて、私はあまり好きじゃない。
それに、証明するのは難しいし、伝えるのも難しい

そんな言葉を、
いやらしく感じさせず、
スッと受け入れられたのは
坂元さんの脚本の凄さなのかもしれない

 

彼女が送っている日々の出来事を見ていると
とても普通の女の子で、
見ている私たちにとっても、
あるあるっていうことが
あったりなかったり(笑)

たぶん、普通の人よりも面白い人生を送っている
彼女の強いところは
「そんな君だから、好きなんだ」と
受け入れてくれる『ファン』がたくさんいるところ。

それって、よく考えるとすごいことで
私は彼女が羨ましく思った。
そりゃ、そんな人が周りにいたら
もっと楽に生きていい
楽しんでいいんだよねと思えるはずだよ、と


だが、全話見終わってふと気付いた
とわ子の日常にクスクスと笑ったり
時には、しみじみと共感したり
飾らない彼女を見ていくうちに、私もファンになっていたのだ

自分の飾らない姿をさらけ出すことは、
自分を守ることになるの…?
肩のチカラがジワジワと抜けていくような感覚があった。

 

ここで、少しだけ
ストーリーにフォーカスしたいと思う

彼女の周りの登場人物もまた面白くて
みんな取り上げたいが、絞りに絞って…2人に


1人は
オダギリジョーさん演じる、小鳥遊さん
(元夫たちごめんよ笑)
彼の掴みどころのない性格?はもちろんだが
私が驚いたのは、
彼は過去、ヤングケアラーだったこと。
ヤングケアラーとは、家族の介護や身の回りのお世話をする子どものことで近年になって問題になっているが
これを描写したドラマを見たのは、今回が初めてだった。

さらに、そのことを美化せず描き
「人生がなかった」と当人に言わせる脚本。
坂元さんの凄みがここでも垣間見えた。

 

そしてもう1人は
やはり市川実日子さん演じる、かごめちゃん

彼女ととわ子の関係を
表す言葉があったら教えてほしいくらい、
愛情とも友情とも違う、温かくて確かなもの。

最終回では、風吹ジュンさん演じるマーさんが
彼女と同じくコロッケを食べているシーンがあった

マーさん=もしもの、かごめちゃん
マーさんとつき子さんの関係は、
かごめちゃんととわ子さんのそれと同じだったのかもしれない

 


いろんな愛や想いの形があって
どれも、正しくもないし、誤りもない。
それは誰かが決めることではなくて
あなたが決めればいいこと。

【あなたは、あなたのままでいいんだよ】
もう一度、そう言われているような気がした