ただ、ゆるゆると、つれづれと

ふつうの主婦がつぶやく感想ブログ

「コントが始まる」は、ドラマの良さを体現した作品だった

『コントが始まる』

 

主演は菅田将暉さん。

金子茂樹さんのオリジナル脚本による

5人の若者の生き様を描いた群像劇

 

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見事なまでの伏線回収
役者さんの演技
毎回感動してしまった作品だった

 

伏線回収

伏線回収については、気持ち良すぎて
「おー!そこでアレが来るんか!」と毎話思わず言ってしまうほど。
全話に登場するコントは、
すべて解散ライブで行われたもので
そのネタは毎話のエピソードに絡めたオチで終わる
最後まで見逃せない感じがまた良い。

それは、最終話の最後まで続き
タイトルでもある【コントが始まる】の言葉の意味が分かる終わり方なのがまた気持ち良かった

 

 

役者さんの演技

役者さんの演技にも驚いた。
マクベスの3人の会話が自然すぎて
特に車内や洗車のシーンでは
一緒にそこで聞いてる気分になって
気づけば、自分もニヤニヤしていた。

「あれ?私はなんで笑ってるんだろうか。
だってこれは、演技じゃん、うん。」
と、冷静になる現象が各シーン3回くらいあった。

あの3人の間には
10年がむしゃらに突き進んできたマクベスの信頼関係が
たしかに存在していた。


その真骨頂が、最終話のジャンケンのシーン

3人とも、マクベスの解散は
今なんだと、ジャンケンし始めたときに分かっていて
惜しむように、皮肉にも奇跡的にあいこが続く。
ついに勝負が決まったときに
「あ、今解散しちゃった」と
いつか来ると思ってた青春の終わりを迎える。

迎えた瞬間に
頑張ってきた今までの年月を
夢に溢れてた、青春への別れを惜しむ。
あの特有の雰囲気が、漂っていた。

こういう雰囲気あったなぁと
昔からの友人のことを思い出して
温かい涙を流してしまった…


最終話のラストは、
解散ライブで終わるのかと思っていたが
それを冒頭でサラッと描いた。

そう、これはあくまでも
マクベスの3人とその周りの人たちの話で、
マクベス単体ではない。
だからこそ、その後の彼らが解散を受け入れて
次の人生を選択するというところまでを
とても丁寧に、時間を掛けて描いてくれた。

 

 

人生は、コントの連続であり
伏線回収の連続である。
すべては、後の伏線回収に繋がるから

負けても失敗じゃない(第9話)

 

もし、日々がコントなんだとしたら、
案外悪くない人生じゃん。
面白いコントだと思えたら、
救われる過去も現在もあるような気がした。